保護所を出所する日になり、旦那と車で迎えに行った。
楓本人には出所する日は教えないと、担当の人には伝えられていたので、楓には面会だと言って面会室に入って来た。
保護所での事など楓から話を聞き、帰ったらどうしていくかとか今後の話や決め事などを話をした。
楓は穏やかで、保護所に入った頃は担当の人から目を合わせる事がなかなか出来ないと言われていたけど、この時は話をする時も人の目をしっかり見て話ができていた。自信のなかった楓が少し自分に自信が持てた様に見えた。
私もそうだけど、楓にとってもこの問題を家の中だけの狭い空間と視野で周りには隠していた事が、第三者が入ってさらけ出せた事で、他人からの意見や、楓と私で話をしてもお互い突っぱねてしまう言葉など、同じ言葉でも第三者から言われるとすんなり言葉が入って来ていた。
お互い見直していかないといけない事を色々考えたりするのに離れて暮らしていい機会だった。
ここを出て、次の登校日には必ず登校すると担当の人と約束をして、保護所を後にした。
家に帰る道中で、楓は保護所での事を色々話をしてくれた。友達が出来たから離れるのを寂しがっていた。また保護されたらあいつらに会えるかなと冗談で楓は言っていたが、私は内心そうならない事を願った。
不登校の間、髪の毛も切っていなかったので、伸びっぱなしの髪の毛を帰りに切って、さっぱりしてそれでもまた少し自信というか、前向きになった様な表情になっていた。
いよいよ学校の登校日、楓は朝早く起きて学校に行く準備も終わり時間を持て余していた。
学校に行こうかどうしようかと悩んでいる様子もなく今日は絶対に行くだろうなと確信した。
友達と一緒に行く約束をして、時間になって家を出た。楓は友達の力を借りる事をこの不登校で得たんだなと少し嬉しくなった。
今までは担任の先生が楓の友達に根回しをしてくれて、学校に来てない楓に学校においでとラインなどをしてくれないかと頼んでくれていた。
この歳になると楓もそれぐらいは先生が友達に頼んでやっている事は気づいていたからそれをすごく嫌がっていた。
だけどそのおかげで友達とも連絡が途絶えず不登校の間も連絡が取れて、登校日の事で友達に自分から一緒に行ってくれるように頼めた事に繋がったと私は先生とそれを承諾してくれて、楓に連絡を絶えずしてくれた友達達には凄く感謝している。
学校から帰って来て、楓は長らく行っていなかった学校に行けた事で誇らしい顔をしていた。私も凄く嬉しくて、いいスタートが切れて期待でいっぱいだった。
次の日も、その次の日も早起きして学校に行く用意も終わり時間をもて余す楓の姿があった。
学校に行っていなかったのが嘘のように思えたが、私には凄く無理をしている様にも見えた。初めにこんなに頑張ってしまうと後で反動が来るような不安にかられた。
週明けの朝起きて来なかった。
私は裏切られたような気持ちになり、楓に怒りをぶつけてしまった。どれだけ言っても起き上がる事は無く、諦めて学校に休む連絡を入れた。


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